ふらっと暦 睦月

2026年1月14日更新

いわゆる就職氷河期の女性は事務職が就職しやすく、保険会社で働いていた。仕事が好きなわけでもないけれど、生きていくためには働かなくてはならないので、今はパソコン入力のリハビリをしている。

ピアノは、弾くたびに褒められるのが嬉しくて続けていた。小さい頃はどんなところでも弾いていたけれど、成長するにつれ練習も大変で、気付いたらだんだん楽しむことが出来なくなっていた。才能というものが必要だと思うし、自分にそれがあるとは思えなかった。それでもピアノは好き。今も自信はないけれど、ピアノを弾きたいと思う。

高校生の時、病気がわかり、生活が変わった。でも、それ以上に変わったのは倒れた時だった。意識がないうちに気づいたら助かっていた。積み上げてきたものは、意外と脆くなくなってしまうと知ったら、何を目標にしたらいいのかわからなくなってしまった。たくさんのものを手放して、諦めるものはもう何もないかもしれない。

目標を持たずに今を楽しむことができるだろうか。今までやったことがないけれど、出来るかどうかより、ただやりたいことを考えてみる。出来るだけ近い未来に出来ること。

ピアノを弾いてみる。音楽を聴いてみる。旅行に行く。そのうちに、いつか自分を褒めてあげられるかな。(ふらっとメンバーS・C)

二〇二六年一月

(「ふらっと暦」は、利用者の方々の毎日を写真と文章でふりかえる施設内広報誌で、題字は利用者の方の自筆です。表紙のみHPに掲載しています。)