ふらっと「男子会」

2012年10月31日更新
 

言葉は時代を映し、昨今は「女子会」などということばがある。解説によれば、主に女性だけで飲食店などで集会を開き、女性だけで話をする宴会のこととあり、男性がいると話しにくいことがあっても女性だけだとストレス発散やそのまま話ができる、という点がメリットとして広まり定着したと記されている。今月は女子会ならぬ、ケアセンターふらっと「男子会」をご紹介する。

 45歳から24歳の男性5人。無論全員が人生の一番輝く時期に突然の病、事故に襲われた。入院、手術、回復リハビリ病院と記憶もままならぬ中、周囲は中高齢者ばかり。決して若年の患者が少ないのではないが、絶対数から見れば、若者が居ないと感じることも仕方ない。「この世の中で自分だけ」と、家族もご自身も孤立される。
 今年ケアセンターふらっとを利用されている中で、偶然近い年代の男性が集まった。皆それそれの道を歩み、親はそろそろ結婚でもと思っていた矢先、自分ではなく子どもの介護が始まった。実家に戻った当事者の戸惑いは計り知れない。そんな戸惑いも、迷いも、不自由になった身体も、互いに話すことで解決が見えてくることもある。「これからどうするの?」「仕事は何とかなるの?」しまいには、「○○さんの言い方おかしくないですか?」と紛糾することもある。病気や後遺症というくくりから離れて、娑婆のいざこざに身を置くこともあった方がいいと思う。もめごと、共感、もらい泣き、深いため息満載の男子会。
大切なリハビリテーションだ。

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