ふらっと暦 弥生

2026年3月14日更新

新居での生活も、やっと落ち着いてきた。前はいすを置くところがなく、外出のたびに車いすを畳むためだけにヘルパーさんを頼まなくてはならないことに気が引けていた。今は、部屋の前に置けて好きな時に外出が出来る。物理的な自由が、心も自由にしてくれた感じ。

三年前、自宅で倒れ、帰宅した母が見つけてくれた。起き上がれないなって思って気づいたら病院だった。「生きてる、目覚めた」と思った。その時から今まで一度も助からなければよかったと思ったことはない。出来なくなったこともあるけど、この体も慣れれば大丈夫と思っている。そのことで、あまり沈んだりへこんだりもしない。もともと暗く考えるのは苦手。凹んでも一〜二日寝れば忘れられる。

今は就活中で、就労支援を利用しながら採用試験に応募している。自由に暮らすには仕事はマスト。

人の手を借りずに外出できるようになったことで、未来のイメージも広がった。
高齢者施設で暮らす母の部屋からは、桜が見えるらしい。今はLINEと電話でのやりとりだけど、今年は会いに行って一緒に桜を見られたらいい。ひとりで行ける気がしている。

四十一歳にして、初めて知った両親がつけてくれた名前の由来。まっすぐに育ち、広い心を持った人に育つように、確かに何とかなると思える心とポジティブさは、育っているかもな。(ふらっとメンバーMI)

二〇二六年三月

(「ふらっと暦」は、利用者の方々の毎日を写真と文章でふりかえる施設内広報誌で、題字は利用者の方の自筆です。表紙のみHPに掲載しています。)