春、いちばん

2012年4月3日更新

ケアセンターふらっとは、主に人生の途中で大きな事故や病気にあい、退院後自宅に戻られた後の、暮らしのリハビリテーションを支援する施設として15年を迎えました。

振り返れば、15年間、利用者の方々はもちろんのこと、実に多くのボランティアの方々と出会い、今も支えられています。

学校からの授業の一環で来た学生は「しかたなく」が出発点である。しかし利用者の方々と出会い、福祉の道を志す人は多いです。

ふらっとの利用者の方々は、そんな力をいつも発揮しています。「障害者」とくくれば、支援される側という印象が強いかもしれませんが、ふらっとで日々過ごしていると果たしてそうだろうか?という思いを強くします。

絶望の淵から、ゆっくりと生活を再生させ、時には新たな道へと再燃させるエネルギーをもつ方々、ぎりぎりの命を繋ぎながらも、ゆっくりと意思を表出し体を動かし始めた方々…みな<生命>の力を発信しています。その発信力に触れれば、何かが変わる…そんな体験を続けています。 今日も、18年間つれあいの介護を、ふらっとを利用しながら続け、昨年看取られた奥様が、ボランティアで来てくださっています。私たちの為に昼食の野菜を刻み、笑顔でお茶を出しているその後ろ姿に、看取られたご主人の生命の力はずっと続いていて、遠くから私たちを奥様を通して支えてくれている…つれづれに思う春です。


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