久しぶりに、喜多見にある「海老沢農園」を訪ねた。

「おいしい野菜があるから」との連絡。ケアセンターwithのメンバー2人を誘った。

　海老沢農園とのご縁は、海老沢さん家の娘さんが福祉専門学校ボランティアとしてふらっとを訪れたことに始まる。「うち、世田谷で農家やってるんです。有機農業なんですけど、売れなくて…」と。ふらっとでも定期購入を始め、その繋がりから高次脳機能障害当事者に畑仕事を提供してくださるまでになった。

　それから15年ずっと、細く長く続いているご近所付き合い。この日はママと子ども達で満員御礼の畑。理由は最後の収穫が終わり、残った青菜、ニンジンを無料採り放題にしたの…とのこと。子どもたちがニンジンを丸かじりしている。真似してみると「甘い！」お菓子より甘い。Withのメンバーも「こりゃ、いいや」と野菜に触れる。

　すっかり都会になった世田谷にも、生きている大地がある。作物には地の力を含んだ滋味が溢れていた。大きく深呼吸するといつの間にか心が穏やかになっていくのがわかる。やっぱり畑にみんなで来よう！と一同共感。

　そして、この野菜が、駒沢公園で販売される日が来るらしい。どうやら私たちが販売員になるかもしれないらしい…新しい風が吹き込む春。何だかウキウキしてきた。これも大地の力。