待ってました

2017年11月5日更新

Nさんは、今年で63歳。ふらっとでは年長メンバーとなる。

 

出会って10余年。思い返せば、話題は尽きない。生死を彷徨い何とか退院。ふらっとでは、車いすからのスタート。それでも居酒屋の店主は大の仕事好き。少しずつ料理にかかわる時間を増やし、4年後ふらっとの昼食作りを始め、自宅との往復が自主でできるようにまで回復していった。

中でも驚いたのは、失語症の後遺症があるにもかかわらず、昔馴染みの商店街の方々と「言葉」を交わし、アルバイトも見つけてきた。地元で暮らし、生き続けてきたからこその繋がりを、私たちは学んだ。

子どもの結婚式、家族での海釣り、NHKリハビリ番組出演。甦った日々は、決してNさんにとっては、満足できないかもしれないが、充実していたと思う。

しかし、60歳の声を聴く頃から、再発、骨折が度重なる。その都度「復活」し、笑顔が戻るものの、50代の脳損傷は、永く様々な形で影響を及ぼすことを私たちは知った。

今、Nさんは、60半ばへの坂の途中。まさに上り坂は厳しいけれど、5月の連休後には、又笑顔に会える。生命の続く限り、Nさんにしかできないことが沢山ある。

「ふらっと」「with」待っています。あの笑顔に会える日を。


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